子どもの話 聞いていますか?

 「今日の算数はどうだったの?」「復習をした成果はあった?」「しっかり理解できたの?」etc.etc.
塾から帰った子どもをつかまえては、その日の授業内容、その日の成果を根ほり葉ほり・・・この子のがんばりを実らせてやるために、私が鬼の母にならないと!
そう覚悟を決め、一生懸命になっているママ達は少なくないでしょうね。
だからこそ、タイムリーに子どもから一部始終を聞きださないと!そして、次の手を打たなければ!そう考えるのは無理もありません。

でもね、子ども達は学校で十分に学び、休み時間を有効に使って校庭で遊び、そして塾に行っているのです。子どもは元気なものだ、と言われます。「昔はね、私なんてランドセルを玄関に置いたら、すぐに飛び出したものよ!」なんて、懐かしい昔話もされるかもしれませんね。
ただ、ランドセルを玄関に起きて、飛び出していけたのは、それは「遊びに行く」からだったのではありませんか?

学校だけでも、子ども達は「ああ、疲れた!」という思いの日もあるはず、です。それでも、彼らは塾に向かいます。もちろん、しぶしぶ・・・の子どもがいて当然ですね。

彼らが塾から帰宅した時、彼らの話を待ってあげてみてください。
塾ですでに夕食のお弁当を食べて帰ってくるのなら、お茶のいっぱい、おやつでもあげて、「おかえり!おつかれさまー!」と、笑顔でがんばりを労い、彼らが口を開くのを待ってあげましょう。
これから遅い夕食であれば、彼らが夕食を食べる間、少しはホッとさせてあげませんか?次から次へと「どうだった?」と質問責めにしたら、ご飯も喉を通らないでしょう。

やっと口を開いた子ども達が、ゲームの話をしたとしても・・・学校での「くだらない話」だったとしても、彼らにとれば、是非ともお母さんに話したいと思った「大事な話」なんですよ。
お母さんにとっての大事な話が、子ども達にとって同じ価値を持ち、同じように大事だと思っているとは限りません。それが切羽詰ったクラス分けのテストの話だとしても、です。

「あのね、お母さん!」「あのね、ママ(*^_^*)」と、子ども達に話しかけられる間は、子ども達は大丈夫です。
子ども達にいつしか見放され、「どうせお母さんは、ぼくの話なんて(わたしの話なんて)聞いてくれないんだから、話すことなんてないよ・・・」と思われるようになってからでは、もうある意味、手遅れで、こうなってしまってからは、子どもの心を取り戻すのは一苦労ですし、一度離れた心は、なかなか元には戻らないものなのです。

本来、子どもというものは、お母さんに「わかってもらいたい」と思っている生き物です。動物として、子どもと母親とは、非常に絆の深い、大事な関係を持っているものです。
しかし、人間は、それを自ら歪めてしまっているのですねえ・・・

受験準備の期間だからこそ、子どもが語ること、子どもが話すことにしっかりと耳を傾け、同じ目線にたって、笑ったり、感動したり、呆れたり・・・子どもに「共感する時間」を持ちましょう。そうすれば、きっと子どもは、「お母さんを愛しい」と感じ、良い関係が続いていくはずです。良い関係の上にしか、すべてのことは成り立ちません・・・そう思いませんか?

▲上へ

リンク